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日本では証券会社が2004年から開始

2004年ごろから、アメリカや香港など海外証券市場に上場している株価指数連動型投資信託(外国ETF)を扱う証券会社が増えた。

外国ETF

外国ETFが日本にお目見えしたのは2003年7月。日本でもなじみの株価指数である米ダウ平均株価(工業株30種)に連動するETF「ダイアモンズ」の取り扱いを日興コーディアル証券が始めたのが最初だ。日興コーディアル証券はその後、ラインアップを拡充し、現在はダウ平均と並ぶ代表的株価指数のS&P500に連動した「スパイダーズ」など計5銘柄を扱っている。

販売競争が本格化

大手証券では野村証券が2004年2月に、大和証券も5月に参入して、現在、ともに4銘柄をそろえている。オンライン専業のユナイテッドワールド証券(沖縄県名護市)も2004年3月から香港市場に上場する中国企業株式(H株)のETFの取り扱いを始めるなど、販売競争が本格化してきた。

少額からでも国際分散投資ができる

外国ETFの最大の特徴は、「少額からでも国際分散投資ができる」という点だ。

複数の海外市場で個別銘柄の株式を何種類も購入する国際分散投資には多額の資金が必要となる。倒産などのリスクも伴うため、個人では手が出しにくかった。外国ETFなら、証券会社によっては10万円以下から投資可能な銘柄もある上、指数に採用された全銘柄を投資対象としているため、特定の一社が倒産しても影響を受けにくい。また、指数に連動するように運用されるので、新聞などで値動きを確認しやすい利点もある。各社とも大がかりなキャンペーンなどは実施していない。

為替変動に注意

この商品で、注意しなくてはならないのは為替変動だ。外国ETFは米ドルや香港ドルなどで運用されるため、売却した代金を日本円で受け取る際、大幅な円高になっていれば、運用成績が上がっていても元本割れになることもあり得る。

ETFとは

ETFとは、Exchange Traded Fundの略称である。株価指数とほぼ同じ値動きになるように運用されている投資信託。上場しているため、価格を指定して売買することができ、手数料も一般の投信に比べると低めに設定されている。日本でも東京と大阪の両市場に、東証株価指数(TOPIX)や日経平均株価(225種)などに連動するタイプのETFが上場している。